
沖縄のスーパーの値段は安いって本当?
本州の人と話していると「沖縄は物価が安い」「食材も安く売っている」と思っている方が意外と多いことに驚きます。
「都会から離れている田舎=安い」というイメージがあるようで、そのように言われることが多いです。
実際に生活してみると、本州での値段とかなり違うなと思うものが多く、決して食材が安いとは思えないのが現状です。
品揃えについても本州とは違う部分があり、本州では見られない光景や、沖縄ならではのラインナップを感じます。
よく利用する「野菜、魚、肉」を中心に、値段や品揃えなどを移住者目線でまとめました!
沖縄のスーパーは移住者から見て食材が安い?
「沖縄は物価が安い、沖縄は食材も安いんでしょ?」と言われることが多いのですが、全くそんなことはありません。
むしろ本州に住んでいる時より高いと感じており、その要因としては以下の2点が挙げられます。
- 陸送ができないので空輸にコストがかかること
- スーパーの競り合いが少ないこと
本州からの食材は飛行機+トラックでの運搬になり、輸送コストがかかるぶん商品の値段が下げられないため価格が本州より高い傾向。
本州ではいつでもメーカー希望小売価格より安く販売していたり、特売でかなり値段を下げられている光景が見られますが、沖縄のスーパーでは基本的にはメーカー希望小売価格に近い値段で販売している印象を受けます。



ただ、沖縄県産の野菜やお米は安く購入できます!
例えばゴーヤーは、本州のスーパーでは1本約200円で購入できますが、沖縄のスーパーだと1本約100円です。
沖縄県内で作られた商品は、輸送コストが安いので比較的安く手に入ります。


また、沖縄のスーパーは地元に根付いた地域のスーパーが圧倒的に人気が高く、競合が少ないです。
- サンエー(70店舗)
- かねひで(63店舗)
- りうぼう(13店舗)
- ユニオン(16店舗)
上記の中で特に「サンエー」は大型商業施設もいくつか運営しており、沖縄県民の暮らしにすごく馴染みのあるスーパーです。
スーパーといえば?と聞くと、2人に1人はサンエーと答えるんじゃないかと思うほど、県民のサンエー愛が強いと感じています。
このように地元に根付いた人気のあるスーパーであり、競合が少なく値段の吊り下げ競争をしなくてもお客さんが来ることが、値段が下がらない理由なのではないかと考えています。
全国チェーンのスーパーはマックスバリューが少しずつ増えてきていますが、やはり県民に人気があるのは、サンエーをはじめとした地元のスーパーです。
移住者から見た沖縄のスーパーの値段と品揃え


もちろん時期や日にち、スーパーによって価格は異なります。
その中で比較的いつでも高いと感じるものや、品揃えについて各コーナーごとにまとめました。
今回は、沖縄県民の御用達スーパー「サンエー」を参考に、移住者から見た沖縄のスーパーの本州と違うところなども交えて解説していきます。
野菜コーナー


野菜コーナーの品揃については、メジャーな野菜はだいたいそろっています。
しかし本州で行っていた大型スーパーに比べるとやはり少なく、置いていない野菜もあります。
たとえば生のレンコンはあまり置いてなくて、水煮や真空パックになったもが置いてあり、モロヘイヤやパクチーなどもほとんど見たことがありません。
メジャーな野菜は揃っているけど、普段あまり使わないような野菜は見つけにくいです。
本州との違いは、ゴーヤーやターム(田芋)、モーイ(瓜)、ナーベラー(ヘチマ)といった沖縄の野菜が多く売られていて、価格も安いです。



その逆に本州より高い!と思うものをいくつかご紹介します。


こちらはもやしですが、なんと一袋88円(税込み95円)です!本州で買っていたメーカーと全く同じものですが、私は本州では10~19円で購入していました。
もやしは激安食材のはずが、沖縄ではかなり高いんです。本州の8倍の値段ですね。
たまに沖縄県産のもやしが置いているスーパーもありますが、それでも50円ぐらいはしますし、沖縄県産のもやしは細くてひょろっとしています。
一般的なシャキシャキもやしが食べたければ、一袋買うのに100円玉が必要です(涙)


たまねぎとじゃがいももすごく高いです。
たまねぎは1個138円(税込149円)、じゃがいもは小さいのが2個入りで158円(税込170円)です。
本州ではたまねぎもじゃがいもも、大きいのが1個30円ぐらいで買えましたが…沖縄では倍以上する印象で、高いなと感じています。


きゅうりも高いです。3本198円(税込213円)。たまに1本50円で売っていることもありますが、本州ではいつも30円で買っていました…。


きのこ類は、きょうは珍しく特売日だったので100円以下になっていました。沖縄に来て初めてこの値段を見ました!
普段は、どれも150~198円ぐらいします。キノコは100円で買える食べ物だと思っていたので、衝撃でした。


バナナはこの日一番安価なもので148円と安くなっていましたが、それでも高い…。本州で安いバナナは100円ぐらいの印象です。
沖縄ではバナナが生産されていますが、沖縄産のバナナはスーパーに並んでいません。農家さんの直売所のようなところに行けばたまに置いてありますが、高いです…。ひとふさ300円ぐらい。


魚コーナー


魚コーナーの品揃えは本州に比べて悪いと思います。種類が少なく、いつ行ってもだいたい同じラインナップ…。
お刺身はマグロが多く、サーモン、カツオ、しめ鯖はいつもある印象。
そのほか、イラブチャーという沖縄の青い魚のお刺身もどこのスーパーにもあります。


白身の淡白なお魚ですが、南国の魚の特徴として身の締まりがなく、ぐにゅぐにゅしていて脂ものっていません。
申し訳ありませんが…美味しくはないです(^^;)出されたら食べるけど買ってまでは食べない…。
やっぱり魚は東北などの寒い地域で泳いでいる、身の締まりが良い脂ののったお魚の方が美味しいんですね。
ということで、身の締まったお魚がたべたいと思うのですが、沖縄のスーパーではなかなか手に入らず…。




お刺身以外の魚はこれぐらいです。
サバ、サケ、ししゃも、ウナギはいつでも手に入ります。味付け魚は、サバか白身魚です。
魚のアラも売られていますが、そこにはタイやブリがあることも。でもアラはあるのに、身は売ってないんですよ…。
季節や入荷のタイミングにもよるかと思いますが、だいたいいつもこんな感じの品揃えです。
カレイやヒラメ、太刀魚、アジなど本州で食べていたお魚はなかなか見かけません。
あと、やっぱり本州から送ってくるぶん鮮度が落ちている…?と感じます。


たとえば、さんまの開きもなんか本州で売ってるのと色がかなり違うんですよね…(^^;)
売り場に並んでいるお魚を見て、鮮度がちょっと心配だな~と思ってしまうので、沖縄に来てお魚を買う頻度がかなり減りました。



選択肢があまりないというのも理由ではありますが。
値段に関しては、本州とそこまで差は感じていません。特別高い!と感じたこともないです。
マグロとカツオは本州より安いです。沖縄県産なので、輸送コストがかからないからでしょうね。
肉コーナー


肉コーナーはとにかく豚肉の種類が豊富!本州では見たことのない部位がたくさん売られています。
沖縄では豚肉は捨てる部分が無いと言われ、手も耳も顔も内臓も全部食べるんですよ。


沖縄の人は豚肉文化なので、牛肉より豚肉の方が好きという人が多いです。
スーパーでも肉売り場は、豚:牛:鳥:ミンチの割合が5:2:2:1ぐらいで、半分は豚肉です。




このような1つ1つロールされた豚肉の冷凍スライスも大袋で売られています。
豚肉は沖縄県産かアメリカ産のもので、沖縄産の方が少し高いです。


牛肉はあまり種類が多くありません。スーパーによっては、大きいステーキ肉やバーベキュー用の塊肉も置いています。
沖縄県産の牛肉はスーパーではほぼみかけません。あるとしたら石垣牛や本部牛なので高級肉ですね…。
ほとんどアメリカ産や、ニュージーランド産の牛肉です。


鶏肉も種類は本州と同じぐらい。「おつゆ(スープ)用」という骨付きのぶつ切り肉があるぐらいでしょうか。
肉の値段に関しては、正直本州での値段もgごとに違うので曖昧な記憶だったのもあり、感覚的にはそんなに変わらないのかな~と思っていたんですが、一応比べてみました。
関西の大手スーパー「ライフ」との同日の商品の値段を比べてみました。
国内産鶏モモ肉角切り
- 関西のライフ:138円/g
- 沖縄のサンエー:160円/g
アメリカ産豚ロース薄切り
- 関西のライフ:118円/g
- 沖縄のサンエー:160円/g



えっ…かなり高い!!
残念ながら、お肉もかなり高かったようです。
本州だと大手チェーン店も多いですし、大量に入荷して一気に輸送できるのでコストも抑えられるんでしょうね。
豆腐・漬け物・麺類コーナー
その他のコーナーで、特にまとめたいところとして「豆腐・漬け物・麺類」のコーナーをご紹介します。


沖縄のスーパーは豆腐も高いです!
豆腐って30円ぐらいで買えるものと思っていました…!しかし、沖縄のスーパーでは100円前後することが多いです。
小さいサイズで50円…。


冷蔵コーナーの豆腐とは別に、温かい豆腐のコーナーがあるのも特徴的です。
こちらはできたてのあつあつの島豆腐が購入でき、やっぱり美味しいです!
しかし、お値段は260~300円ほどするので高級品ですね…!


沖縄のスーパーの漬け物コーナーはキムチと梅干が大半のスペースを占領しています。
沖縄には漬け物文化がないので、食べる人が少ないそう。なので漬け物の種類が少ないです。
ぬか漬けや浅漬けはほとんどありません。たくあんや千枚漬け、らっきょうなどは置いてます。


麺類の棚には、半分以上を沖縄そばが占領!沖縄そばといっても麺の種類が沢山あって、みなさん好みもそれぞれのようです。
本州ではうどんや日本そば、中華麺などもありますが、沖縄のスーパーではあまりおいてません。
残りのスペースは、即席生ラーメン系と焼きそばがほとんどです。


乾麺のコーナーには日本そばも少し置いてます。
乾麺コーナーは、素麺のスペースが多いです。沖縄は炒め物やみそ汁にも素麺を入れるので、素麺はかなり頻繁に使います。


ちなみにシーチキンもどど~んと大量に置かれています。箱買いする人もめちゃくちゃ多い。
シーチキンも沖縄の食文化には欠かせない必須アイテムなので、たくさん置いてます!
保存のきく缶詰系は、沖縄のスーパーでもお値段がお手頃なんじゃないかと感じます。
まとめ
沖縄のスーパーは値段が安いというのは間違いです!本州のスーパーより全体的に高いと感じています。
特に野菜の値段が本州のスーパーより高いです。もやしの値段には驚きました…。
じゃがいもやたまねぎなど普段使う野菜も高いので、沖縄の物価は安いと勘違いしていると痛い目みます。
沖縄県産品については、輸送コストがかからないため比較的安く買うことができます。
品揃えは沖縄ならではの食文化に沿って作られているなと感じました。
本州では見ないようなものがあったり、逆に本州にあるものが無かったり…。
豚肉の部位の種類の多さには驚きました。まだ食べたことのない部位もあるので、これから挑戦していきたいと思います!
スーパーの値段や品揃えをマスターして、賢くお買い物していきましょう♪

